サルバトーレ フェラガモ、イタリア証券取引所に上場

イタリアの老舗シューズブランド「Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ フェラガモ)」が現地時間の6月29日、イタリア・ミラノのイタリア証券取引所に上場した。初日の取引では、公開価格の9ユーロに対して初値は9.7ユーロで、その後9.95ユーロにまで上昇した。新たな資金源を求めて株式を新規公開するブランドが相次いでいる。
 「Salvatore Ferragamo」は1923年に創業者のサルバトーレ・フェラガモがハリウッドに「ハリウッド・ブーツ・ショップ」を開き、28年にイタリアのフィレンツェで創業したのが始まり。コルクを使ったウェッジヒールがファッション史上初の特許となった。現在、ニューヨーク、東京、香港、マイアミに地域拠点を構え、世界54カ国に進出している。2008年にはアーティストの草間彌生とバッグのコラボレーションを果たし、翌年には「Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)」とレディースシューズのコラボレーションを実現。2010年4月には上海万国博覧会へ出展して靴に対するこだわりと世界観を紹介するなど、近年はアジアへの進出が目覚ましい。
 近年は、グローバルなファッション企業においてアジア市場でのIPO(株式公開)を目指す動きが相次いでいる。6月16日にアメリカの旅行カバン最大手「Samsonite(サムソナイト)」、6月24日にはイタリアの高級ブランド「PRADA(プラダ)」を展開するプラダグループが香港証券取引所に上場。これらに続いて「COACH(コーチ)」や「Tiffany & Co.(ティファニー)」も上場するとみられており、動向が注目されている。